マンション大規模修繕のマッチングプラットフォーム

大規模修繕サポート

問合せリスト 0件

マンションの排水管と給水管について!知っておきたい給排水配工事の基礎知識

マンションは大きく分けると、外壁、屋上と設備で構成されています。設備とは飲料水の給水管と下水の排水管、エレベーター、電気設備などです。これらがバランスよく正常に維持されて機能しているのが健全なマンションです。

今回はマンションの配管についてご紹介していきたいと思います。ここでは、給水管と排水管の両方を合わせて「給排水管」と表現します。

給排水管の耐用年数について

配管の素材で劣化の速度は違えど、配管は必ず劣化します。

旧来の水道用亜鉛メッキ鋼管などであれば15~20年で改修が必要です。腐食に強い硬質塩ビライニング鋼管であれば20~30年で改修を考えます。

なお少し話がそれますが、マンションの大規模修繕は12年サイクルで計画されています。つまり、第2回目の大規模修繕の前後で配管の修繕工事が必要になります。

工事の時期が重なるということは、それだけ修繕積立金が必要になる、ということです。

最適な施工会社のご提案と直発注による修繕コストの削減!施工会社マッチ

給排水管の劣化について

給配水の場合に、地域によって異なるものの、ほんの微量ですがいろいろな不純物が含まれています。

そして10年、15年の経年でこれらの不純物が給水管の中に溜まっていきます。管の中の不純物は鉄錆、有機物、塩素化合物等で赤くヌルっとしているものや土が固まったようなものもあります。

排水管の場合は、台所などから排水と一緒に流される油分が、排水管の内壁に付着します。

そして髪の毛などが管内にコビリ付いた油などに付着します。更に小さい遺物(楊枝、小さいビニール、布片)が付着し管を閉塞させてしまいます。

給排水管劣化による現象

給水管の劣化の現象は、飲料水の透明感がなく濁ります。とても身体にいいとは言えませんし料理もまずくなります。

ひどい場合には蛇口から赤い水が出て臭気も感じます。

排水管の劣化では、洗面台や台所シンクの排水の流れが悪くなり、これ放置してしまうと、最終的には詰まり溢れて漏水事故を引き起こしてしまいます。

給排水管の修繕に向けて

配管の修繕に当たっては給水管と排水管の劣化の現実を正確に把握することから始まります。マンションには一般的に管理組合があり、マンション建設時の施工図が保管されています。

施工図の中には設備図面として配管の位置や大きさ、材質が描かれています。それを基に配管の材質と構造を把握することができます。

劣化した配管をより良く知る方法として、内視鏡で管の内壁を見る内視鏡検査や、配管の一部(20センチ程)を切り取るサンプルピース採取検査などの方法があります。

サンプルピースを縦に割って自分たちの目でしっかり確認することができます。内視鏡検査やサンプルピースの採取は管工事業者に相談するといいでしょう。

共用部と専用部の修繕が必要

工事にあたっては給水管と排水管はそれぞれ共用部(マンション全体の所有となる配管)と専用部(居室所有者の所有となる配管)に分けられます。

配管改修工事は、共用部と専用部を同時に行うことで工事費は割安になります。

しかし個々人の専用部を同時に行うのに所有者の承諾が必要となります。工事の範囲をどこまでにするかは管理組合で話し合うことになります。

この説明の場において、配管劣化の実情をより正確に伝え合うことが重要です。

給排水管の修繕工法

配管改修工事には更生工事と更新工事の2通りの方法があります。

更生工事

1つは、配管の中を掃除して遺物を取り除く方法の更生工事。今の配管をそのまま利用する配管延命工法です。

給水管の場合、空気と鉄の砂を圧送するサンドエアーブラスト工法や、圧縮空気で異物を除去するJAB洗浄で既設の配管をそのまま利用します。

メリットは工事費が更新工事より数段安くなります。デメリットは改修工事をしてから再びその配管が劣化していくことです。10年後には再び改修工事をするか、または管を交換することを検討しなければなりません。

更新工事

2つ目は、古い配管を使用することをやめて新しく配管を設ける更新工事です。

配管を新しくするので設備的には快適です。デメリットは、配管が露出配管となることもあり、美観を損ねる場合があります。工事費は管の素材によって変わり1~3倍の違いがあります。マンションの構造および居室の形状により工法が様々なので相場的な金額の算出は困難です。

配管の見積もりについて

管工事を専門とする業者に相談し見積もりを依頼することになります。その際の注意点は、見積もる業者の能力です。

工事対象となるマンションの配管構造と、その劣化がどの程度であるかを正確に理解し、工法を的確に選択して見積もれるかがポイントとなります。

マンション外壁や屋上の修繕工事の場合、良し悪しの結果は目で確認ができます。しかし配管工事の場合は、配管がコンクリート床の中や壁の中を通るので目でみて確認することができません。

そのため実績がある専門業者に見積もりの作成を依頼します。少なくても3社以上に相談しましょう。

見積もり作成にあたり、管理組合と業者で打合せを行います。

業者側から工法、使用する材質の説明があります。工事内容の説明を受けるだけではなく、その業者の工事へのスタンスやアフラフォロー、保証についてしっかりと確認します。

配管改修工事が適切であったか否かは後になって確認することは困難です。大きな費用を投じて行った工事があとあと失敗したとなると大変な損害です。

工事の専門の業者を選定する時、経験と技術が十分に備わっているかを重視すべきでしょう。見積もりの価格が高いとか安いだけでは判断できません。「安物買いの金失い」にならないように十分な注意が必要です

助成制度の活用も

市民の暮らしの健全化を図るため、自治体では様々な助成制度を設けて支援しています。

配管設備に関しては

  • 分譲マンション共用部分改修費用助成
  • 分譲マンション計画修繕調査支援制度
  • 直結切替え見積サービス 他

と数多く支援の体制が整えられていますので検討することをお勧めします。

前述の「直結切替え見積サービス」は、マンションの給水配管を大胆に設計変更することを薦めています。通常の給水は外の一般道路から引き込み、1階又は地階の受水槽に貯めてそれを屋上の高架水槽にポンプアップします。この高架水槽からそれぞれの居住戸に供給されます。

直結タイプは増圧ポンプを増設するだけで各居住戸に直接給水ができるようになります。その結果、受水槽、高架水槽、その配管系などが不要になります。

これらの設備を将来的にメンテナンスが不要になることは大きなメリットとなります。配管の修繕工事を予定している組合やオーナーの方は一考の価値はあります。

給排水はマンションの最も重要なインフラ!

マンションの配管は人間で言えば、口と食道、そして排水管は腸や膀胱に例えられます。外見は健康に見えていても身体の内側に疾患があれば楽しい人生にはなりません。配管はマンションの最も重要なインフラです。

配管設備というものはその存在すら気に留められることはありません。改めて考えれば配管設備はとても大事な存在のです。

もしこの配管がダメになったら生活そのものができなくなるのですから。改修工事を考えているこの機に配管設備の重要さに目を向けてください。

大規模修繕を検討している理事・修繕委員の方へ