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修繕費用を抑え、修繕積立金を賢く貯めるために理事・修繕委員がすべきこと

賃貸マンションから分譲マンションに住み始めると大きく変わってくるのが「修繕積立金」の存在です。

文字通りマンションの修繕のために積み立てていくお金であり、毎月全組合員より徴収し、将来予定されている修繕のために蓄えていくのです。

勿論、新築時には修繕は不要です。しかし、マンションが構造物である以上、経年とともに劣化が進行していき、年数が経てば経つほど修繕箇所は増えていきます。

それに併せて修繕費用も嵩んでいきます。つまり、時が経てば経つほどに、修繕積立金が必要になってくるのです。

「マンションで漏水が発生しているが修繕積立金がないから、修繕工事が出来ない!」

そんな事態は避けなければいけません。

マンションという資産の価値を守るためには維持管理は必須であり、これができていない建物は、資産価値は下落する一方です。

そんな将来にならないよう、修繕積立金が枯渇させない賢く貯める方法をお伝えしたいと思います。

不要な修繕工事は見送る

マンションには様々な機械部品があります。

給水排水関係のポンプや共用廊下やエントランスに設置されている照明等の電気設備、エレベーター、インターホン、オートドア、機械式駐車場等々。

これらは、歯車やチェーンといった物理的に動く部品から、その稼動を制御する電気基盤など、様々な部品が折り重なって稼動しています。

そのため、定期的に部品の交換や機器の更新を行ないながら、完全に壊れて動かなくなる前に、予防保全的にメンテナンス工事を行っていく必要があります。

壊れてから修理をするとなると、部品の手配から施工までに時間を要するため、居住者の生活に影響を及ぼしてしまうからです。

こういったメンテナンス工事の実施の可否や実施の時期の設定を誤ってはいけません。財布の中身と相談し適切な時期に適切な工事を行なうことが節約の秘訣です。

一般的に、部品毎に交換工事の周期は異なっています。多いのが5年周期、7年周期、10年周期、機器自体の更新の周期が15年周期、25年周期、30年周期です。

この周期をベースに各機器のメーカーがその都度部品の交換を推奨してきます。

重要なのは「今その修繕が本当に必要かどうか」を見極めること

各機器は定期的に点検がなされており、上記の周期となると「修繕時期のため、○○部分の交換を推奨します」といった指摘が挙がってきます。勿論、メーカー推奨通りに交換するに越したことはありません。

しかし、メーカーとしても自社の製造物に事故が発生する事態は避けたいため、予防保全として前のりで提案するケースが非常に多いのです。

すなわち、交換推奨の指摘が挙がったとて、まだ延命できる可能性は充分にある、ということです。

機器の劣化進行は使用頻度に直結するため、使用頻度の少ない機器については早急な部品交換は不要と考えることも出来ます。

このようにメーカーの指摘を鵜呑みにせず、実際の稼働状況も踏まえ「早急にすべき工事内容か否か」を考えることで、不要な工事の支出を抑えることが出来るのです。

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修繕工事は出来るだけ纏めて発注する

前述の「修繕工事を見送る」の考え方から更にステップアップし、各項目の修繕工事を纏めて発注することを考えましょう。

例えば、機械式駐車場を例にとると、この機械の部品と周期はそれぞれ以下のとおり。

  • スプロケット、電気制御部品・・・5年
  • 昇降チェーン・・・7~8年
  • モーター・・・10~12年
  • 機械式駐車場自体の更新・・・25年

このように5年を経過した頃から、矢継ぎ早に部品の交換が推奨されています。

提案があったからといってすぐ発注しない

これをメーカーの指摘通りにその都度実施してはいけません。

点検結果を踏まえ、各部品延命が可能であれば後ろ倒しにする。そしてどこかのタイミングで、他部品と併せて発注すればよいのです。

これにより工事に際する人工代を削減することができますし、多額発注というスケールメリットを材料にメーカーへの価格交渉も進めやすくなるでしょう。

また、機械式駐車場の場合、工事する部品の内容にもよりますが、基本的には交換工事中は駐車車両をどこか別の場所に移動しなければなりません。

この移動先がコインパーキングしかなかった場合はこの費用は管理組合持ちとすることが多いため、費用は多分に発生してしまいます。これを削減できることも節約にも繋がってきます。

メーカー・管理会社は前倒しで提案をする

機械式駐車場を例にしましたが、他の機械部品も同様です。

前述の通り、点検結果を踏まえたメーカーからの指摘は予防保全的な見地によるところが大きいのです。

その指摘は悪いものでないものの、「今早急にすべきことか」「後ろ倒ししても問題はないか」そして、「後ろ倒しした結果、他項目と纏めて発注できるか」という点を頭に置きながら検討を進めることで、修繕工事の支出を削減することができ、修繕積立金を未来を残せるのです。

長期修繕計画表を見直す

一般的なマンションであれば「長期修繕計画表」が作成されているはずです。

これはマンションを今後適切に維持していくために必要な計画修繕工事の項目と金額、併せて、これら工事を行った場合の修繕積立金額の残額の推移を示した表です。

長期修繕計画通りでは修繕積立金は足りない!

一般的には25~30年間の工事項目と金額が記載されており、この修繕積立金の残高を見ながら、この先枯渇してしまう時期や足りない金額を把握していくこととなる。

多くのマンションの長期修繕計画は一度はどこかで枯渇する計画になっているはずです。

なぜならば、マンションは定額の修繕積立金で維持することが出来ないからです。経年と共に修繕箇所も増えていくため、残念ながらそれに併せて修繕積立金の値上げも検討していかなければならないのです。

この計画を見ると「修繕積立金が足りない。きちんと貯めないと・・・!」と思うはずです。しかし、節約には限界があります。

計画通りに貯めるのではなく、減らす!

ならば、「長期修繕計画表自体を見直すこと」に着目してみましょう。

この計画表を見直し、そもそもの計画修繕工事金額を削減することができれば、将来的な修繕積立金の支出金を節約する事ができ、結果として、修繕積立金の貯蓄に繋げる事ができます。

では、どの工事項目を見直すべきか。

機械式駐車場、エレベーター、照明器具、インターホン等の機械設備の「更新工事」に狙いを定めると良いです。

そもそも長期修繕計画表の工事金額は、管理会社にて設定した費用単価X個数にて単純計算し割り出した概算金額であることがほとんです。また、程度の差はあれ多めにして見積もっています。

そのため、メーカーに現地調査をさせたうえで作成する正確な見積書を取得すると、長期修繕計画表の工事金額よりも安価となる確率が非常に高いのです。

その中でも、計画表の概算金額と実際の見積金額に開きが大きい、即ち支出削減効果が高い項目というのが、前述した4項目なのです。

これらの工事項目は単価が高額であるため、マンションの規模にもよりますが、工事費総額は数百万〜数千万円単位に上ります。

なぜ長期修繕計画は上ぶれするのか?

長期修繕計画表を作成する管理会社側からすると、これらの工事金額が上振れすることは管理責任上非常にリスキーだと考えるのです。

つまり、より高めに概算し工事金額として計上しているという事です。だからこそ、実見積金額との差額が大きく発生し易いのです。

この実見積金額を長期修繕計画表に反映すれば、マンションの計画工事の支出の大きな削減も可能となるのです。

実見積取得の注意点

但し、この対応を行う際に注意しなければならないのは、この実見積書の取得時期です。

余りに遠い将来の工事見積書を取得し長期修繕計画表に反映することはやめたほうがいいでしょう。10〜15年先の社会情勢や物価や消費税は誰にも分かりません。そんな不透明な将来に予定されている計画工事金額を、現代の見積金額で反映することはおすすめしません。

そのため、実見積書を取得し、長期修繕計画表に反映するのは、せめて5〜6年先が妥当なところではないでしょうか

修繕工事費を減らし、修繕積立金を貯めるために

今回は

  1. 修繕工事を見送る
  2. 修繕工事をまとめる
  3. 長期修繕計画を見直す

の3案を提案しました。重要なことはいずれも一日で直ぐに出来る解決策ではありません。日々、日常的な管理の目線と将来的な管理の目線を持った上で、恒常的に節約をしていく方法です。

ご自身が貯金する時にも日々の節約や工夫を持って進めることと思います。マンションも同様です。

大切な資産であるマンションを守ることを第一に、そして併せて無駄な出費のないやりくり上手な運営を行っていただきたいと思います。

大規模修繕を検討している理事・修繕委員の方へ